2023-10-15

久々にノートPCに ThinkPad E14 Gen 5 AMD を選んだ(その2)

 前回に引きづづきThinkPad E14 Gen5 AMD の導入を記録していく。

前回も書いたが、このマシンのメモリ拡張は32GBまで可能になっている。しかしオンボードで既に8GB搭載済みの為、32MB - 8MB =24MB の拡張が許されている。しかし、現実に入手できるメモリモジュールに24MBという中途半端なモノは見つからないので、結局 DDR4-3200MHz SODIMM 対応の 16MBのモジュール を探すことになる。
単純にメモリと言っても、ECC対応の有無、CASレイテンシなどをオンボードメモリと合わせないと意味がない上、ノートPCなのでメモリモジュールの装着上の形状の問題も出てくる。
そこでレノボに問い合わせたところ、マニュアルに記載なしという返答なので自力解決するしかない。

ECCの見分けはチップの数を数えればいい(8個ならECC未対応)ので、オンボードメモリの写真が乗っているレビューサイトを必死に探したところ、チップは8つだったのでECC未対応が判明。CASレイテンシーの方はシールの記述を見るしかないのだが見えない・・・。
しょうがないのでNON-ECCメモリで対象を絞り込むでゆく。
巷の書き込みではCrucialのメモリの評判が良いのでサイトで調べると、ここの検索機能は大変優れていてThinkPad E14 Gen5 AMD のマシン名ですらっと対象を挙げてきた。

Crucial 16GB DDR4-3200 SODIMM   CT16G4SFRA32A

CASレイテンシは 22-22-22、メモリ形状はタイプIDS1-S3の片面実装とある。片面実装なら薄さの点で申し分ないし、そもそもメモリメーカーがこのノート対応と言ってるのだから間違いないだろう。

次はM2.スロットのSSDの拡張だが、2つあるスロットのどっちが空いているのかと、スロットの刺し口形状(M-KEY、B-KEY、B&M-KEY)がわからないのでレノボに問い合わせたところ、

1stストレージ :256 GB SSD M.2 2242 PCIe-NVMe Gen4 TLC OPAL対応-selected
2ndストレージ :なし
※1つ目のスロットは2242形式で256GBがセット済み。残りのスロットは 2280形式 M-KEYタイプで空きになっており1TBまでのSSD対応

という事らしい。M2.2280形式 PCIe-NVMe Gen4のM-KEYタイプ1TB SSDを探した所、

WD Blue SN580 NVMe  WDS100T3B0E (1TB PCI-Express Gen4 TLC)

が見つかった。耐久性も600TBWという事なので申し分無い。

後はノートPCで使うNVMeの大問題点である発熱対策だ・・・・・・・。
筐体の制限からFANは使えないので、できるだけ薄いヒートシンクの貼り付けぐらいしか対処は無いが、何もやらないよりは良いだろう。

2023-10-07

久々にノートPCに ThinkPad E14 Gen 5 AMD を選んだ

IBMがLenovoにThinkpadを売り渡した前後にThinkpad X60を使ったのを最後にThinkpadからは遠ざかってきたのだが、人気CPUがIntel一辺倒からAMDに代わりThinkpadまでもがRyzen搭載機種を増やしてきたので再び使ってみる事にした。

Thinkpadといえば13インチが定番だったのは昔の話で、今は14インチで2k以上のディスプレイが定番となっている。
残念ながら人気のX1シリーズにはAMDのCPUを載せた機種はないので、14インチで2kをラインナップしている、Pシリーズ、Tシリーズ、Eシリーズの中から探すことにした。

Pシリーズ

  • ThinkPad P14s Gen 4 AMD
    2k以上のディスプレイがOLEDしかないので駄目
Tシリーズ
  • ThinkPad T14 Gen 4 AMD、ThinkPad T14s Gen 4 AMD
    無線LANチップがQualcomm NFA725AなのでLinuxは難しい
Eシリーズ
  • ThinkPad E14 Gen 5 AMD
    無線LANチップが、MediaTek MT7921、RealTek RTL8852CE、RealTek RTL8852CEの中から選択できる。

という事で、実質EシリーズのThinkPad E14 Gen 5 AMDしか選択肢が無くなった。
問題の無線LANチップをLinuxのカーネルドライバ絡みで調べると、現時点ではカーネルモジュールに組み込み済みのMediaTek MT7921一択となる。

このマシンで気に入ったのがメモリスロット1つとM2.スロット2つを持っている事だ。
デフォルトでは256GBのM.2NVMeとオンボード8Gメモリを搭載している。
メモリは32GB欲しかったのだが、何故かオンボード8GBが前提の為、予備スロットに16GBを乗せた24GBが精一杯となる。(IntelのCPU搭載版だと32GBまで搭載可能なのは差別か?)

ハードウエアの数値性能としてはこれで納得したが、ノートPCとして一番肝心のキーボードのタッチのチェックが残っている。展示品がある有楽町のビックカメラへ出向いたところバックライト無し版キーボードしか無かった。
厳密な意味でのタッチは違うのだろうが、Thinkpadらしいやや固めのキータッチだったのでこれで納得することにした。(実物を持っている知り合いでもいない限り、これ以上はどうやっても無理だろ)

という事で、あとは到着を待つのみ。次回に続く

2023-09-14

UPSの差し替え APC RS-550S-JP

 以前バッテリーを交換したUPSのバッテリーが寿命を迎えたので、今回は差し替える事にした。理由は、

  • 使っていたES 750の製造がとうに打ち切りになっている。
  • UPSという火事につながる道具なだけに、古い製品を使い続けるのはリスクが大きい
  • 出力波形が矩形波なので、あまり好ましくない

の三点。

今回もAPCの製品で、RS-550S-JP を選択した。USP自体はオムロンや三菱電機も発売しているが、linux関係のサポートが皆無なのでAPC一択となる。日本のメーカーはこういう所が抜けているんだよなぁ・・・。確かに国内でLinuxを使っているユーザーなどいないが、これからは停電対応必須で発売されるIOTが続々出てくる。その時にlinux対応するノウハウを蓄積しているのとそうでないのとでは、大きな違いが出てくる筈だ。

かつて、linuxでのグラフィックドライバーはATIとNvidiaの二代巨頭での対応が異なっていた。ATIはコミュニティーに非協力的で不具合だらけのドライバーしかなかった。一方のNvidiaはソース公開はしなかったが安定的なドライバーを提供し続けてきた。
この違いが現在の株価の違いというのは言い過ぎかもしれないが、Nvidiaは大きな進展を遂げている。全ては経営者の環境を読むセンスが優れていた事につきると思う。

置き換えたUPS情報

【APC RS 550VA Sinewave Battery Backup 100V】(BR550S-JP)
このUPSは正弦波を出力するのでPC側の電源を気にしなくても良い。
ヨドバシで 
¥24,220 

交換バッテリー

【BR400G-JP/BR550G-JP/BE550G-JP/BR400S-JP/BR550S-JP/BE550M1-JP交換用バッテリーキット】(APCRBC122J)

代替品参考  バッテリーストア.com 


置き換え作業

物理的な配線(電力供給用端末と、サージのみ端末の結線)
電話回線のサージ対応結線 (RSシリーズは電話線サージは未対応)
apcupsd.confの変更場所は [UPSNAME] の箇所くらい


2023-01-18

OpenSSHのsshd_configでのMatchの使い方

 OpenSSHほどお世話になっているアプリは少ないと思う。世の中、ある意味これなくしては成り立たないサービスが乱立しているのにも拘らず無料で使える。
2006年だったか、OpenBSDプロジェクトの資金不足からOpenSSHの存続も危惧された事があったが、これからも大丈夫なんだろうか?

1月14日に岸田総理が国際研究に500億円の寄付をしていたが、そんな所へ寄付する前に、IT利用の基本である日本語IMEの公的な開発プロジェクトを立ち上げるとか、OpenSSHに寄付するとかしてみろよ!

表題のsshd_configでのMatchの使い方だが、今までうまく出来なかった動的にセットする方法をついに見つけたのでメモ。

UbuntuのOpenSSHのsshd_configはのmanには、

     Note that the Debian openssh-server package sets several options as standard in
     /etc/ssh/sshd_config which are not the default in sshd(8):

           •   Include /etc/ssh/sshd_config.d/*.conf

 /etc/ssh/sshd_config.d/*.conf files are included at the start of the configuration file,
 so options set there will override those in /etc/ssh/sshd_config.

と書かれている。つまり、オリジナルを変えたい場合は、sshd_config.dフォルダ以下に拡張子がconfのファイルをセットすれば読み込むという事だ。サンプルのsshd_configファイルは

# The strategy used for options in the default sshd_config shipped with
# OpenSSH is to specify options with their default value where
# possible, but leave them commented.  Uncommented options override the
# default value.

Include /etc/ssh/sshd_config.d/*.conf

#Port 22

と先頭部分でカスタムファイルを読み込む設定になっている。
ならば、こいつを使ってMatch条件を動的にセットしてしまうのもアリなんじゃないか?
という事で、sshd_configファイルの 末尾に Include /etc/ssh/sshd_config.d/*.conf をつけてMatchを記述したカスタムファイルをセットする事にした所、思うように動いてくれた。

Matchは、次のMatchが出現するか、Match All の記述が出るまでは条件を加算して解釈される。webのsshd_configの書き込みを見ていると、sshd_configの最後に

Match Address xxx.xxx.xxx.xxx
  PermitRootLogin prohibit-password
  AllowUsers user1 user2 

Include /etc/ssh/sshd_config.d/*.conf

------ ex1.conf -----
Match Address yyy.yyy.yyy.yyy
  PermitRootLogin prohibit-password
  AllowUsers user3 user4 

みたいな書き方をしているのをみかけるが、ssh-serverは、これを

Match Address xxx.xxx.xxx.xxx
  PermitRootLogin prohibit-password
  AllowUsers user1 user2 
  Match Address yyy.yyy.yyy.yyy
    PermitRootLogin prohibit-password
    AllowUsers user3 user4 

と、Matchの中のMatchとして解釈するようだ。

独立した2つのMatchとして解釈させるには、sshd_configの末尾に、

Include /etc/ssh/sshd_config.d/*.conf

とだけ書き、sshd_config.d 以下に以下のような2つのファイルとしてセットすると上手くいく。

------ ex0.conf -----
Match Address xxx.xxx.xxx.xxx
  PermitRootLogin prohibit-password
  AllowUsers user1 user2 

------ ex1.conf -----
Match Address yyy.yyy.yyy.yyy
  PermitRootLogin prohibit-password
  AllowUsers user3 user4